本資料でわかること

✓ ログ管理の全体像
✓ ログ収集・保管・分析の概要
✓ ログ管理の課題と解決策

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    ログ管理ツールとは

    ログ管理ツールとは、ログの収集・保管・活用を支援するシステムの総称です。ログ管理を行うにあたり、「収集が大変」「ログが消失する」「分析が難しい」という課題が生じます。ログ管理ツールは、それらの課題を解決するために導入されるケースが多いです。対応範囲や得意分野はツールによってさまざまで、サーバーログやSyslog、PC操作ログなど特定の領域に絞ったものから、複数のログを横断的に管理・分析するものまで幅広く存在します。自社の課題や対象システムに合わせて、どれを選ぶかが重要になります。

    ログ管理ツールの種類と全体像

    手段/ツール対象ログ向いているケース
    1. システムの標準・オプション機能各システムが自ら出力するログ特定システムのログだけを確認したい場合
    2. サーバーログ管理ツールサーバ関連のログサーバーの操作履歴や認証状況を詳細に把握したい場合
    3. SyslogサーバーSyslog形式のログSyslog形式のログを低コストで集約したい場合
    4. PC資産管理ツールクライアントPCのログ内部不正対策や情報漏えい対策、IT資産管理を行いたい場合
    5. 統合ログ管理システム複数システムのログログを長期保管しつつ、複数システムを横断した調査や監査対応を行いたい場合
    6. SIEMセキュリティ監視を強化し、高度な脅威検知を自動化したい場合

    1.システムの標準・オプション機能

    システムの多くは、標準機能またはオプション機能でログを確認できます。たとえば、ファイアウォール製品の場合、管理画面からログを確認できるケースが多いです。またAzureの場合、Azure Monitorを利用することで、Azure内のログをまとめて確認できます。

    項目内容
    対象ログ各システムが自ら出力するログ
    メリット追加のツールを導入せずにログを確認できる
    デメリットシステムごとにログを取得する必要がある。インシデント発生時に複数のログを個別に確認する手間が生じる
    向いているケース特定システムのログだけを確認したい場合

    2.サーバーログ管理ツール

    サーバログ管理ツールは、サーバ内部で出力されるログを一元管理するためのツールです。

    項目内容
    対象ログOSログ、認証ログ、ファイルアクセス、アプリログ
    メリットサーバー単位での詳細なログ管理が可能。トラブルシューティングや不正アクセス調査に役立つ
    デメリット管理対象がサーバーに限定されるため、ネットワーク機器やクラウドサービスを含む横断的な管理には不向き
    向いているケースサーバーの操作履歴や認証状況を詳細に把握したい場合

    3.Syslogサーバー

    Syslogサーバは、Syslog形式のログを受信し、一元的に保管・管理する仕組みです。Syslog形式であれば、ネットワーク機器やサーバーなど、さまざまな機器からログを収集できる点が特徴です。

    項目内容
    対象ログSyslog形式のログ(ネットワーク機器ログ、サーバーのOSログ、セキュリティ機器ログ、アプリケーションログなど)
    メリット多くの機器が標準でSyslogに対応しており、比較的容易かつ低コストでログを集約できる
    デメリットログの保管が中心のため、分析機能や検索性が限定的。高度な分析には別途ツールが必要
    向いているケースSyslog形式のログを低コストで集約したい場合

    4.PC資産管理ツール

    PC資産管理ツールは、端末の管理に加えてクライアントPCの操作ログなどを取得できるツールです。

    項目内容
    対象ログPC操作、ファイル操作、Webアクセス、メール、USB、アプリ利用のログなど
    メリット端末・クライアントPCの利用状況や操作履歴を詳細に取得できる
    デメリット管理対象がPCや端末に限定されるため、サーバーやネットワーク機器を含む統合的なログ管理には不向き
    向いているケース内部不正対策や情報漏えい対策、IT資産管理を行いたい場合

    5.統合ログ管理システム

    統合ログ管理システムは、複数のシステムや機器から出力されるログを収集・一元管理するためのツールです。サーバやネットワーク機器、クラウドサービスなど、異なる環境のログをまとめて保管・分析できる点が特徴です。

    項目内容
    対象ログサーバーログ、Syslogサーバーで収集したログ、PC資産管理ツールで収集したログ、アプリケーションログ、ネットワーク機器ログ、セキュリティ製品ログ、クラウドサービスログ、SaaS監査ログなど
    メリット異なる環境のログを一元管理でき、横断的な検索・監査対応が可能
    デメリットAI分析・UEBA(ユーザー行動分析)など高度な分析機能は限定的
    向いているケースログを長期保管しつつ、複数システムを横断した調査や監査対応を行いたい場合

    6.SIEM

    SIEM(Security Information and Event Management)は、複数のシステムや機器から収集したログを統合的に分析し、セキュリティインシデントの検知や対応を支援するツールです。ログ同士を関連付けて自動的に分析することで、異常な挙動や不正アクセスの兆候を可視化します。

    項目内容
    対象ログ統合ログ管理システムと同様(サーバーログ、ネットワーク機器ログ、クラウドサービスログ、SaaS監査ログなど)
    メリットリアルタイム検知・アラート通知・AI分析・UEBA(ユーザーの行動パターンと比較して不審な動きを検出する仕組み)に対応
    デメリット専門用語の習得やルール設計・チューニングが必要で運用負荷が高い。導入・運用コストも高め
    向いているケースセキュリティ監視を強化し、高度な脅威検知を自動化したい場合

    統合ログ管理システムとSIEMの要件重複について

    SIEMという言葉は広い意味で使われることが多く、実際にはSIEMの要件とされる機能の多くが統合ログ管理でも実現可能です。以下の図では、SIEMの主な要件を整理し、「統合ログ管理で対応可能な機能」と「SIEM特有の機能」に分類しています。

    SIEM要件の多くは、統合ログ管理システムで対応できます。AI分析やUEBAなど、SIEMならではの機能を利用したい場合は、統合ログ管理システムとSIEMの併用がおすすめです。

    まとめ

    ログとは、システムの操作履歴やさまざまなイベントを記録したデータです。主な利用目的としては、脅威への対策、システム運用、コンプライアンス対応などが挙げられます。一方で、各システムから出力されたログを適切に管理せず放置していると、必要なときに確認や活用ができなくなる恐れがあります。そのため、日頃からログを適切に管理しておくことが重要です。

    ログ管理は、専用ツールを使って効率化するのが一般的です。特定の種類のログを管理する場合には、サーバーログ管理ツール、Syslogサーバー、PC資産管理ツールなどが適しています。一方で、複数のシステムから出力されるログを一元的に管理する場合には、統合ログ管理システムやSIEMが適しています。

    なお、ログ管理に興味を持ち始めたIT管理者向けに「ログ管理入門」というホワイトペーパーをご用意しています。ログ管理の必要性や全体像などをご紹介しているので、ぜひご覧ください。

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