SKYSEA Client Viewが記録するログについて
SKYSEA Client Viewは、セキュリティ対策の観点で IT 資産を管理できるように設計されています。当然、記録されるログには、セキュリティを考える上で非常に価値がある情報が含まれています。例えば、PC上での操作、外部との通信、共有ファイルへのアクセス履歴など、ユーザー側の様々な操作が記録されています。これらのログは、不正の兆候を見出したり、セキュリティインシデント発生時の原因調査に役立ちます。SKYSEA Client Viewが記録するログは、下記 15 種類に分類されます。ログ | 概要 |
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起動・終了ログ | ログオン/ログオフ時間、電源ONから電源OFFまでの時間、 操作開始から操作終了までの時間などを記録しています。 また起動モードの情報も含まれます。 ログオン/ログオフの時間も含むことから、ユーザーの稼働状況の把握以外にも、 不正なログオンを発見する手がかりとなるケースもあります。 |
クライアント操作ログ | アクティブ状態のウィンドウタイトルと稼働時間、 業務で使用するアプリケーションのログイン状況などを記録しています。 インシデント対応時にユーザーが何を実施していたかなどをトラッキングする際に有益です。 |
アプリケーションログ | ユーザーが利用したアプリケーションの実行ファイル名や稼働期間、 ファイルパス、ハッシュ値、実行コマンド、プロセスIDなどを記録しています。 不正なプロセスを探すときなどに活用できるでしょう。 |
ファイルアクセスログ | 共有フォルダへのアクセス、アクセスユーザー、操作種別などを記録しています。 情報漏えいを始め、誰がファイルにアクセスしたかを確認したい時に役に立ちます。 |
ファイル操作ログ | ファイルの作成、上書き保存、削除、コピー、名前変更、 ライティングソフトを用いたCDR/DVD-Rへの書き込みなど ファイル・フォルダ操作に関する操作を記録しています。 ファイルアクセスログと同様に、情報漏えい発生時に役に立ちます。 |
クリップボードログ | コピー&ペーストした時のクリップボードの内容などを記録しています。 |
システムログ | アラート設定変更を行った部署・変更内容、 ログ未回収期間に達したクライアントPCのログ、リモート操作などを記録しています。 |
プリントログ | 印刷したドキュメントのプリンター名、プリントタイトル、 印刷枚数、印刷対象のファイルパス、IPアドレス、ポート名などを記録しています。 内部不正として情報を紙ベースで印刷し、外部に持ち出すケースは未だに多いため、 必要に応じて監査すべき記録と言えるでしょう。 |
Webアクセスログ | 主要なブラウザでアクセスしたURL、ウィンドウタイトル、 稼働時間、Web閲覧履歴、Webメール送信履歴などが記録されています。 |
送信メールログ | メールを送信した宛先(CC/BCCを含む)、件名、添付ファイルの送信履歴などを記録しています。 |
ドライブ追加・削除ログ | USBデバイスなどのドライブの追加・削除、種別などを記録しています。 例えば「USBを利用しない」といったポリシーがある場合は、 この記録を監査することでポリシー違反の有無を確認できます。 |
フォルダ共有ログ | 共有フォルダの作成・削除、共有元アドレス、共有名などを記録しています。 |
不許可端末ログ | 登録されていないクライアントPCのMACアドレス・IPアドレスを検知し、 デフォルトゲートウェイを新規で利用、もしくは変更された操作を記録しています。 一般的に不許可の端末は好ましくありません。 「不許可端末ログ」と「他のシステムやセキュリティ製品の操作記録」などを統合して、 追加調査を行うといったシナリオでの利用が想定されます。 |
通信デバイスログ | ネットワークカードやBluetoothなどの通信デバイスによる接続に関する操作や、 通信状況をもとに社内か社外どちらで操作していたかといった情報も記録しています。 |
想定外TCP通信ログ | 実行ファイルのTCPによる通信を記録しています。 記録された内容を精査し、想定外の操作なら、 他の操作記録も加えて追加調査を行った方がよいと考えられます。 |
SKYSEA Client Viewに備わるログ管理機能
SKYSEA Client Viewはログ管理機能を備えています。各端末で記録されたSKYSEA Client Viewのログは、定期的にデータサーバーに集約保存されます。それらのログデータを分析することで、不正操作の疑いをアラート通知したり、インシデント調査に活用できたりします。ログは、SKYSEA Client View 管理コンソールの「ログ管理 > ログ閲覧」から閲覧できます。 参考:ログ活用閲覧画面ログ閲覧画面では、先述した 15 種類のカテゴリや期間、キーワードをフィルタとして利用できます。フィルタを活用することで、内部不正の早期発見や、インシデント調査の一環として「誰が、いつ、どこで、何を行ったか」を調査できます。他にも「ログから、プリンターの利用状況をグラフ化する」といった解析を行うための機能も備わっているため、多様な用途で活用可能です。また、他システムへのログデータ連携を可能とするログデータエクスポートツールもあります。具体的には、SKYSEA Client Viewのデータサーバーインストールフォルダに配置されている「ログデータCSV出力設定ツール(LogCsvExportSet.exe)」によりエクスポートしたい対象の指定などの設定を行い、同じ場所に配置されている「ログデータCSV出力ツール(LogRelay.exe)」でログを出力できます。定期的にログを出力したい場合は、「ログデータCSV出力ツール」の実行をタスクスケジューラーなどで定期実行すると良いでしょう。「SKYSEA Client View」が記録したログのさらなる活用について
コンプライアンスやガイドラインに準拠するために、ログの長期保管が求められる場合があります。また昨今の情勢から、より強固なセキュリティの実現を目的として、SKYSEA Client Viewのログを更に活用したい場合もあるでしょう。SKYSEA Client Viewは、導入したクライアント端末から見た動作等については網羅しています。しかし、データベースサーバーやネットワーク機器から見た挙動や、外部からの攻撃を把握することは困難です。また、「SKYSEA Client Viewを導入する端末数の増加に伴い、ログ件数も増加する」という悩みにぶつかるケースもあるかと思います。これは製品の仕様上やむを得ないことです。より高いセキュリティ品質を実現するためには、他の製品を組み合わせて補い合うことが重要です。その際に必要となるのが、統合ログ管理システムです。統合ログ管理システムは、SKYSEA Client Viewのようなクライアント運用管理ソフトだけではなく、ネットワーク機器のログ、サーバーが出力した記録を一か所に収集保全することが可能です。さらに、それらのログを横断的に分析することで、状況を詳細に把握し、精度の高い脅威兆候を察知できるようになります。例えば、以下のシナリオが考えられます。- インシデント発生時にユーザー名を起点に全てのログを横断して検索を行うことで、クライアント端末だけではなくサーバー側の情報も全て一括して行動を正確にトレースができる。
- SKYSEAで見つけた怪しい端末の通信情報をもとにサーバーや通信機器のログを精査することで被害範囲を特定する。
- 認証サーバーに多数の認証試行が行われた怪しい端末の状況を調査するためにSKYSEAのログを確認する。
Logstorageとは
様々なシステムに異なるフォーマットで散在するログを管理・分析する純国産の統合ログ管理システムです。内部統制、情報漏えい対策、サイバー攻撃対策、システム運用監視など多様な目的に対応できる、統合ログ分野でのデファクトスタンダード製品です。官公庁や金融業、通信業を中心に5100社以上が導入しており、統合ログ管理ツール分野シェア17年連続No.1となっています。